「多用な正社員制度」導入支援の活動報告
昨年、私が厚生労働省委託事業である「令和4年度 多様な正社員制度の導入支援事業」における導入支援員として就任し、活動させて頂いた旨を掲載させて頂きましたが、令和5年度においても、同様の事業が実施されており、私も継続して支援員として活動しておりますので、本日はその活動について記載させて頂きたいと存じます。
現在まで2社様に対して支援を実施させて頂きました。
コロナが5類感染症に移行した事もあって、今年は対面での支援が増えると思っておりましたが、私が担当させて頂いた企業様が九州・中国地方の企業様であった為、物理的な事情によりオンラインによるご支援となりました。
本事業を主管する厚生労働省としては、短時間正社員や勤務地限定正社員、職務限定正社員といった制度の普及・定着を目的としているのですが、今回ご支援させて頂いた企業様に対してコンサルティングを進めてゆく内に、
- 勤務地限定正社員の導入は、転勤有無による明確な職務や役割/責任の違いを見出す事が難しく、制度導入するとした場合の社内説明が難しい
- 職務限定正社員の導入は、非正規社員との明確な業務棲み分けが難しく、また、等級定義を行うにあたって統一的な職務設定が難しい
といった問題が発覚し、最終的には導入を見送るという結論となりました。
会社様毎に抱えている問題は異なるので、多様な正社員制度を導入する事によって一律に問題解決する訳では無い事は予め想定しておりますが、今回のご支援を機に、自社の社員区分や等級、賃金設定ルールなどのあるべき姿について、社内で真剣に検討して頂く事こそが重要であると思いますので、引き続き本事業の参画を通じて、出来る限りのご支援をさせて頂きたいと思っております。