定額減税について思う事

6月から定額減税が始まりました。既にニュース等で報じられているので、おおよその概要はご存じの方も多いと思いますが、ざっくりと申し上げますと、1人あたり所得税3万円・住民税（所得割）1万円の合計4万円が定額で減税されるというものです。

この減税は本人だけでなく、同一生計の配偶者や扶養家族についても1人につき同額の減税が行われますので、家族の人数が多い家庭などではかなりの減税額になります。

本来、減税が行われるのは大いに嬉しい事なのですが、特に給与計算に関わっている人事や総務関連の担当者からは怨嗟の声が上がっており、すこぶる評判が悪いです。

その理由は、

• 一度に減税するのではなく、毎月の給与にて分割して減税処理をしなければならないので煩雑
• 扶養人数等によって減税額が異なり、毎月控除される金額を差し引いた残高管理もしなければならないので、事務負担が大きい
• 給与明細に減税分表記を義務付けた為、今年限りの定額減税のためだけに給与明細のフォームを変更しなければならず、システム改修等の費用がかかる
  
  などなど。。。

なぜ従来のような給付方式ではなく、敢えてこのような面倒な方法にしたのかは不明ですが、政府からすれば、減税という大盤振る舞いをしたハズなのに、これだけ国民から評判の悪い施策も珍しいと思います。

かくいう私も、定額減税の影響で、お取引先様の給与データを確認する際の手間が増えてしまっており、時間と手間が増える割には1円の増収にもならないという、ジレンマに陥っており、政治家の皆様には、もう少し一般国民の感覚を身につけて施策をして頂きたいと願う今日この頃です。。。